四国旅行 〜宇和島 大洲 その2〜

四国旅行三日目の午後 昼食の後は「臥龍山荘」へ



縁の欠けた石臼がはめ込まれた石垣!

その横の石段を上って 屋敷内に入ります

この石垣に「遊び心」を感じ 別荘らしいなと思いました



最初の建物は 茅葺の「臥龍院」

パンフレットには…
”構想10年 工期4年 述べ9000人 これが臥龍院”と書かれています

さてどんな建物なのか…

臥龍院」には 畳を上げれば能舞台になる「壱是の間」 透かし彫りの欄間や雪輪の窓で四季を表現した「清吹の間」 三段の違い棚や丸窓 鼠色の襖などで薄暮に月が出ている様子を表現した「霞月の間」など 趣向を凝らした四つの部屋が有りました

各部屋には音声案内の設備が有るのですが それを聞かずに行き過ぎようとすると 管理の女性が飛んできて熱心に説明してくださいました

お陰で 通りいっぺん見ているだけでは気付かない それぞれに意味を持たせた細やかな趣向や工夫が そこここに凝らされた建物であることがよく分かり 改めてその素晴らしさに感心したものです

建物内は撮影禁止のため 室内の様子をお見せできないのが残念です

またこのブログでは 説明を受けたことの一部しか書けていませんので 臥龍山荘の詳細については こちらの公式ホームページをご覧になってください


室内は撮影できませんが 縁側から外はOKでした


桁に使われている松は 皮を付けたままの丸太です 

茅葺屋根の庇の裏には 竹が張り詰められています

一本の竹を割って開いて平らにしたもののようです 

そういえば 玄関の敷台にも割竹が使われていました


濡れ縁の床に打たれた鋲には…

その場所を担当した匠の花押が付いた鋲がある…と 前出の女性が教えてくれました


見つけました

この鋲一つで 誇りを持って建築に携わっていたことが感じられました



お庭から見る臥龍


苔のとても綺麗な 大きなお庭です

飛び石には 臼や灯篭の土台石?のようなものも使われていました

お庭には「氷室」までありました



庭の奥に建つ「不老庵」の外縁からの眺め

この建物は舟にみたてられているとのことで 外縁の下は緑の水を湛えた肱川の「臥龍淵」です
 

この建物が 生きた槇の木を柱に利用しているのには驚きました


お庭にはもうひとつ 「知止庵」という3坪の茶室が建っているのですが これは元は浴室だった建物を戦後茶室に改造したのだそうです


私は豪華絢爛な建築物より こうした素朴な雰囲気(実際には多額の建築費がかかっているのでしょうが)をもった建物やお庭に惹かれます

なかなか奥の深い「臥龍山荘」でした


臥龍山荘」のこと 大洲の町のこと 事前に調べていたらもっと興味を持って見学できたのではないかなと思いました

何しろ 足摺岬で泊まった後のことは何も決めていない 気楽な旅行でしたから…



最後に大洲城を眺めて 午後3時すぎに大洲の町を後にしました


松山自動車道石鎚山S.Aで 荷物が多いけど持てるかな?と思案しながら 愛媛のお菓子「一○タルト」を買いました


初めての義妹夫婦との旅行は JR宇多津駅前で終わりです

長距離を ずっと運転してくれた義妹の夫さん ありがとう


宇多津から特急と新幹線を乗り継いで 夜9時にわが家に帰ってきました

G.W中でしたが 道路の渋滞もなく列車の混雑も無く 快適な旅行となりました