京都のヴォーリズ建築 東華菜館

1月17日 年金者組合新春観劇会「前進座初春特別公演」の会場である先斗町歌舞練場へ向かう前に 京都四条大橋鴨川畔の「東華菜館」で中華料理の昼食をとりました


ここを昼食の会場に選んだのは 先斗町歌舞練場の近くであるということのほか この建物が滋賀県近江八幡市に縁のウイリアムヴォーリズ氏の設計によるものであることを知ったからなんです(関連過去記事→


「東華菜館」のホームページを見て 外観だけでなくその内部もいつか是非見てみたいもの・・・と思っていたところ 今年の新春観劇会にはわが彦根・愛犬支部から親しい者同士5人が行くことになり その機会が訪れたのでした


今も現役 日本最古のエレベーターはお店の方が運転してくださいます(エレベーターについて詳しくは→

4階だったかな? 針が下向きのフロア表示盤は珍しいのだとか・・・



一般客席は2階です

予約なしでOKなんですが 念のため席だけの予約を入れておきました


H.Pのメニュー表から 手ごろなお値段のお料理10品を前もって調べておいて・・・

その中からそれぞれ好きな物を選んで5品オーダーし 分け合って戴きました

芙蓉蟹は写真を撮り忘れました・・・

中華料理は皆でシェアできて 人数が多ければコース料理でなくてもいろいろ戴けるのがいいですね

どれも美味しくて 飲み物ともでお腹いっぱいになりました


お店では食後もゆっくりさせていただいて さて席を立とうとしたら・・・


「今日は ほかの部屋は使っていませんから見て行かれますか ご案内します」とお店の方が声を掛けてくださいました

写真を撮ったり 興味深そうに室内を眺めていた私の様子に気が付いて居られたのでしょう

こちらからお願いしてみようかと思っていたので 「見学」は願ったり叶ったりです

しかも 他のフロアーも見せて頂けるなんて なんとラッキーなことでしょう!


天井や梁にまで あざやかな凝った模様や細工が施されています

窓から 南座(現在工事中)鴨川 四条大橋の眺め

床にも 木組みの模様

踊り場や廊下に置かれた クラシカルな待合用の椅子

ヴォーリズさんが設計された調度品も 多数現存しているそうです


個室の重厚な造作


階段



見所いっぱいで 写真を撮るのが追い付きませんでした

興味を持たれた方は東華菜館のH.P→をご覧ください

私・・・ 多くを見落としたようです


四条通を挟んで撮った玄関です

正面入り口に施されたレリーフは 海の幸や山の幸などの食材がモチーフになっているそうです

アップにすると お魚や貝が見えました


大正15年竣工当時の姿をほぼ残しているという「東華菜館」本店の建物は 毎年手を入れてその維持管理・保存に努めておられるそうで 今年もまもなく建物の修繕工事にかかるとのことでした


彦根市日夏(ひなつ)町には 昭和10年(1935年)に 日夏村役場と産業組合の合同庁舎として建てられたヴォーリズ建築の建物があります

老朽化により取り壊しの話が持ち上がった時 この地域の人々が総力を挙げて建設した文化遺産を保存しようと ある個人の方が買い取って改修工事を行い現在「日夏里館(ひかりかん)」として まちづくりや交流の拠点として活用されています

今回一緒に行ったYさんたちは この「日夏里館」で開催されている「木曜サロン」にも参加されているのです

年金者組合の温泉サークルで温泉に行くときの集合場所にもなっていました


ヴォーリズさんは このような小さな建物から関西学院大学など大きな建物まで 全国に2000もの建築をされたそうです

「東華菜館」のような 豪華な凝った建物はほかにもあるのでしょうか

近江八幡市には個人の住宅や郵便局など多くの建物が残っていて それらのヴォーリズ建築を巡るコースもあるようですので 機会があれば訪ねてみたいものです