妻籠宿

無料招待日帰りバス旅行 12日の最終目的地は「妻籠宿」です


妻籠宿は 中山道六十九次のうち江戸から数えて42番目の宿場町で 中山道と伊那街道が交差する交通の要衝として古くから賑わっていたそうです

明治時代以降 鉄道や道路が発達するに伴って宿場町としての賑わいは無くなりましたが 昭和になり高度経済成長の中 旧中山道の宿場町の面影を色濃く残していることから地元の人々による保存運動が起こりました

妻籠の人たちは 町並みを守るために家や土地を ”売らない 貸さない 壊さない” という三原則をつくり ここで生活をしながら貴重な江戸時代の町並みを保存していくという活動を続け その努力が実って妻籠宿は 1976年に全国に先駆け「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されました


私が初めて妻籠宿を訪れたのは 1984年の家族旅行でした

この時は隣の馬籠宿と奈良井宿にも行きましたが 妻籠宿では本当に江戸時代にタイムスリップしたような気分になったのを覚えています



妻籠宿は今回で3度目ですが 初めて南木曽町博物館の「脇本陣」と併設の「歴史資料館」を見学しました

妻籠宿脇本陣は 問屋を営んでいた林家が代々務め 屋号を「奥谷(おくや)」といったそうです 

明治になって木曽五木の禁制が解かれたことから 1877年に総ヒノキ造りの立派な建物に建て替えられ 現在に至っているとのこと

 

「林」の文字が彫られた欄間



ちなみに向かいにある「本陣」は 代々島崎家が務めていたのですが 最後の当主であった島崎藤村の実兄が東京へ出ていき 明治20年代にその建物は取り壊されました
今の建物は 1995年に 江戸時代後期の間取り図をもとに忠実に復元されたものだそうです



島崎藤村の ”まだあげ初めし前髪の ……”で有名な「初恋」の相手といわれている幼馴染の「ゆふさん」は この脇本陣の林家に嫁いでいます


”うてや鼓 春の音 ……”

藤村が ゆふさんに贈った自筆の「春の曲」の額が掲げられていました

その前で案内の女性が この詩を見事に暗唱してくれました



裏の土蔵には 脇本陣民俗資料や 藤村の文学関係資料等がたくさん展示されていました


ゆふさん関係の展示

肖像画


ゆふさん愛用の鏡 直径30cm位の大きさです


島崎藤村がゆふさんに贈った屏風




この日も猛暑日だったようですが 街道の半分は建物の陰となっていて暑さは少し凌げました



12日は無料招待のバス旅行で一日楽しく過ごしましたが 翌日からはまた忙しくなりました

今日も朝から一日かけて 家中の拭き掃除をしました

明日は 昨年12月に生まれた孫が初めてわが家にやって来ます

これで家中 ハイハイをしても大丈夫